年5日の年次有給休暇取得義務とは?中小企業が確認しておきたい管理のポイント
「有給休暇の取得は本人任せにしている」という運用のまま、対象の従業員が年5日に届いていないケースは少なくありません。年次有給休暇の年5日取得は、企業規模を問わず求められる労務管理の基本のひとつです。この記事では、対象になる従業員の範囲と、無理なく取得を進めるための管理の考え方を整理します。
制度の基本的な考え方
年10日以上の年次有給休暇が付与される従業員に対しては、企業が本人の希望を踏まえて時季を指定し、年5日は確実に取得させることが求められます。本人が自主的に5日以上取得している場合は、企業から改めて時季を指定する必要はありません。逆に、取得が進んでいない従業員がいる場合は、企業側から声をかけて計画的に取得を促す対応が必要になります。
対象になる従業員の範囲
正社員だけでなく、次のような従業員も対象になり得ます。
| 雇用形態 | 対象になりやすいケース |
|---|---|
| 正社員 | 入社から一定期間経過し年10日以上付与されている全員 |
| パート・アルバイト | 所定労働日数が多く、比例付与で年10日以上になる人 |
| 契約社員 | 勤続年数・出勤率の要件を満たし年10日以上付与されている人 |
パート・アルバイトは「短時間勤務だから対象外」と思い込みがちですが、所定労働日数によっては対象に該当することがあるため、従業員ごとの付与日数を確認しておくことが欠かせません。
年次有給休暇管理簿の整備
対象の従業員については、基準日・付与日数・取得日を記録した管理簿を作成し、一定期間保存しておく必要があります。シフト制の職場では、誰がいつ休暇を取得したかが把握しづらくなりがちなため、シフト表と紐づけて記録する仕組みを整えておくと管理がしやすくなります。
中小企業が陥りやすい失敗
- 管理簿自体を作っておらず、取得日数を従業員任せにしている
- 年度の途中で確認せず、期末近くになって未達の従業員に気づく
- シフト調整が難しく、特定の時期に取得が集中して現場が回らなくなる
取得を進めるための工夫
- 半期・四半期ごとに取得状況を確認する:期末にまとめて対応するのではなく、こまめに残日数をチェックする
- 計画的付与制度を検討する:会社カレンダーや部署ごとの閑散期に合わせて取得日をあらかじめ決めておく
- 勤怠管理を一元化する:紙やExcelでの管理が煩雑になっている場合は、勤怠システムでの一元管理に切り替える
勤怠管理や労務まわりの業務をシステムで一元化する動きは中小企業でも広がっており、業務自動化の具体的な進め方はFlex AIWAYの導入事例でも紹介されています。
まとめ
年5日の年次有給休暇取得は、正社員に限らず対象範囲を正しく把握したうえで、管理簿による記録と計画的な声かけを組み合わせることで無理なく進められます。AIWAY Groupでは、中小企業の労務管理や業務効率化に関する情報発信を行っています。